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産業医ガイド 基本管理業務からメンタルヘルスまで

現代の産業医が求められている職務のすべてがこの一冊に!

定価:7,344円
(本体6,800円+税)

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編集: 日本産業衛生学会関東産業医部会
判型: B5判
頁数: 592頁
装丁: 2色刷
発行日: 2016年03月15日
ISBN: 978-4-7849-3042-5
版数: 第2版
付録: -
 様々な課題や悩みを抱えている産業医自らの危機管理をふまえ、嘱託産業医にも専属産業医にも役立つ産業医活動のあるべき指針を示したガイド。
ストレスチェック制度を含むメンタルヘルス、職場復帰、職場環境改善の問題等々、産業医が知りたい情報がすべてこの一冊に! 社会保険労務士ほか、他職種との連携、関連する情報についても広く取り上げました。
改訂第2版では、労働安全衛生法等の法律改正やストレスチェックの導入などを押さえた上で、産業医が求められている業務範囲や役割をわかりやすく解説。
診療科: 社会医学 医事法制
    産業医

目次

第1章 産業医としてまず行うこと,知っておきたいこと
1 産業医の役割:職務内容と責任─産業医の心構え
2 会社との契約と報酬の決め方─嘱託産業医として初めに行うこと
3 産業衛生の基本─産業医と人事・労務との関係
4 産業医の法的職務内容─産業医は勧告・指導・助言をしたことで不利益な扱いは受けない
5 産業衛生と関係法規─法学の立場から
6 判例と判例から学ぶリスクマネジメント─企業の健康管理に伴う法的リスクと産業医活動
7 労働基準監督署との関わり─労働安全衛生法に基づく届出など
第2章 産業衛生活動を継続していくために基本となる管理業務
[1] 職場巡視と衛生委員会
1 会社の把握:衛生委員会─衛生に関する最高審議の場
2 製造現場の職場巡視─工場の「回診」
3 事務系産業の職場巡視と衛生委員会─「 見えない」ものを「診る」ためには
[2] 健康管理
1 一般健康診断と事後措置
2 シフトワーク(交代制勤務)への対応─睡眠を制するものはシフトワークを制する
3 派遣社員への対応─派遣元と派遣先双方のしっかりとした認識と対応が重要
4 小規模散在事業場における健康支援─確かなネットワークですべての労働者に産業保健サービスを
5 過重労働─長時間労働者への医師による面接指導
6 心理対策─労災・民事訴訟の視点から
7 海外派遣社員の健康管理─海外勤務者対策
8 女性労働者の健康管理
9 高年齢労働者の健康管理
10 障害者雇用制度と合理的配慮
11 がんおよび脳卒中社員に対する支援─復職をめざして
[3] 作業環境管理
1 作業環境管理とは─作業環境管理と健康管理の相似性
2 作業環境の把握と産業医の関わり方
3 作業環境の改善─労働安全衛生マネジメントシステムに基づく
4 金属および金属化合物の取り扱い─有害金属と生体影響,健康管理
5 有害物質の取り扱い─法律はどのように指示しているのか
6 職場での化学物質の表示・文書交付制度
7 半導体などの職場における課題と対応─化学物質管理とメンタルヘルスの問題を中心に
8 受動喫煙防止のための対策
[4] 作業管理
1 職場における疾病の一次予防の展開
2 職場における人間工学的対策について
3 腰痛対策─リスクアセスメントと作業改善
4 VDT作業─パソコン等の作業を産業医として管理する
第3章 産業医学における疫学の実践
1 疫学研究と産業保健活動の関わり─高木兼寛の脚気撲滅の取り組みを例として
2 疫学研究の進め方─睡眠障害と高血圧に関するコホート研究を例として
3 疫学研究の注意点
第4章 産業メンタルヘルス
1 メンタルヘルスの基本的な考え方─メンタルヘルス対策の枠組み
2 うつと自殺防止
3 過重労働─メンタル不全の予防のために
4 職場におけるパーソナリティ障害─職場の困った人々の症例を中心に
5 PTSDと労災─労災に起因したPTSD
6 職場不適応─適応障害とうつ病の鑑別
7 メンタルトラブルがうかがわれる異常な行動
8 発達障害─自閉症スペクトラム症と注意・欠如多動性障害
9 産業衛生における睡眠医療─日中の問題眠気がもたらす社会的影響
10 職場復帰判定─復帰判定や主治医連携のポイント
11 職場復帰後のフォローアップ─状態把握,アドバイスなどのポイント
12 人事との対応について─オンリーワンの産業医をめざして
13 産業医の精神科的アプローチ─PIPCの紹介
14 リワークプログラム
15 セクハラ・パワハラ ─産業医が知っておくべきこと
16 ストレスチェック
第5章 職場における感染症対策
1 結核対策─患者発生時の対応をふまえて
2 海外渡航時の感染症対策─旅行者下痢症を中心に
3 事業所における新型インフルエンザ・感染症対策─身近な感染症からエボラ出血熱まで
第6章 適性検査と産業衛生
1 航空身体検査
2 鉄道運転士の検査:公共輸送の安全と身体適性管理─鉄道運転士の身体適性をどう判断するか
3 交通における健康管理の重要性─自動車運転業務について
4 医薬品の取り扱い
第7章 産業衛生に関わるシステムづくり
1 労働安全衛生マネジメントシステムとリスクアセスメント
2 ワーク・ライフ・バランス
第8章 外部資源利用
1 産業保健活動総合支援事業─産業保健総合支援センターと地域産業保健センターの有効活用
2 産業保健と外部相談機関(EAP)─選定や連携のポイント
3 労災病院など資源の活用
4 医師会活動の現場から─地区医師会と産業医活動の関連
5 外部相談機関(EAP)の今後の役割─ストレスチェックを踏まえて
第9章 産業医と他職種との関わり
1 社会保険労務士の役割と産業医との関わり
2 産業歯科の役割と産業医との関わり─職業性歯科疾患対策と全身の健康づくりの一環としての歯科保健
3 産業看護職の役割と産業医との関わり─看護職との協働
4 臨床心理士の役割と産業医との関わり─産業精神保健活動とパートナーシップ
5 産業カウンセラー®の現状と連携
6 精神保健福祉士の役割─今後への期待
7 弁護士の立場から
第10章 産業衛生活動に役立つ知識
1 産業衛生と救急─職場における救急時の初期対応と状況別の応急手当
2 学校における健康管理と産業医─教職員への対応
3 栄養学と産業医活動─科学的根拠に基づく食事指導の勧め
4 職域健康づくりの経済的評価─健康づくりのメリットを示す
5 公務職場の労働衛生管理の特徴
6 ワーク・エンゲイジメント
7 労働生産性と疾患

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序文

昨今,いわゆるブラック企業や過重労働問題,心身の状態に起因する交通事故など,多くの報道がなされているが,中小企業では十分な対策や制度づくりが追いついていないのが現状である。
€
他方,ストレスチェック制度が施行されたこと〔2014(平成26)年に労働安全衛生法の改正が行われ,「ストレスチェック」も2015年12月1日より施行〕,「健康経営」などの言葉がメディアに多く登場するようになったことから,企業が予防医学としての産業衛生に期待するところが大きいことも伺い知ることができよう。
働者の健康管理は,労働者自身のためではなく,企業にとっても最重要課題となっている。企業の多くは中小企業である。産業医の多くは嘱託産業医として,中小企業の安全と衛生のために,非常勤でありながら大きな責任を背負い多岐にわたる業務をこなすことが要求されている。
€そこで, ご好評を頂いた初版同様「嘱託産業医が実践で利用できる参考書」をめざし, 初版刊行時からの諸状況の変化を踏まえて『産業医ガイド』改訂第2版を企画・編集した。
産業医活動においては, 常に「企業のニーズ, 労働者のニーズは何か?」を確認し,人事担当者はじめ企業と一緒に,他職種との連携を図りながら問題解決にあたることが求められるが,その際,本書がその一助となることを期待している。
€改訂にあたり,ご多忙な中,ご執筆を快くお引き受け頂いた先生方に改めて深謝するとともに,日本産業衛生学会関東産業医部会幹事の先生方の力が非常に大きな支えとなったことも書き添えさせて頂きたい。
€最後に,初版を購読して頂いた読者諸氏がいなければ,今回改訂することもなかったであろう。この場を借りて御礼申し上げたい。
€
2016年2月€
編者を代表して€ 日本産業衛生学会関東産業医部会長 福本正勝

日本産業衛生学会関東産業医部会長 福本正勝

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レビュー

第2版推薦文€

日本産業衛生学会関東地方会長 柳澤裕之
『産業医ガイド』第1版の刊行から6年ぶりに第2版が刊行され, 大変うれしく思います。この間,「労働安全衛生法」は毎年改正され,その結果,“産業医を取り巻く環境”は大きく変わりました。その変化に対応すべく読者からいろいろな声が寄せられ,その貴重な意見を反映して第2版が作成されました。
本書は日本産業衛生学会関東地方会医部会に所属し,第一線で活躍している産業医をはじめ,産業保健に精通した産業歯科医,産業保健職,法律関係者や社会保険労務士等によって執筆され,読者が疑問に思うであろう事項を想定して的確に書かれています。自分が知りたいと思うところだけを探して読んでもよく,まさに読者の要望に対応して執筆されています。
€
実際に本書を開いてみると, 目に優しいブルーを基調とした2色刷りで, まず「Key Words」,「ポイント」が目に付き, その項の要点をすぐに把握できる構成になっています。各項には,よくまとめられた「表」や「資料」が付記され,これらを読むだけでも十分な知識を習得でき,また知識の整理にも役立ちます。本書は,一見して「見やすい」,「読みやすい」,「使いやすい」印象を与えます。
€
年々,産業医には現場でも,法的にも,対処,対応すべき課題が増え,遂行すべき仕事は山積しています。そのような環境の中で,本書を座右に置いて知識の習得だけでなく,疑問が生じたらその都度参照するといった使い方をして頂くと有用です。本書は,経験豊富な産業医が読めば産業保健全般の理解が深まり,産業保健活動を始めたばかりの産業医には, 産業保健のABC を手ほどきしてくれる素晴らしい書であると思います。
€
版を重ねるごとに進化する本書が,多くの読者によって利用されることを切に願っています。
€
2016年2月

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【書評】ストレスチェック制度にも対応した産業医必携の書

道永麻里(日本医師会常任理事)
日本産業衛生学会関東産業医部会が『産業医ガイド(第2版)』を編集された。600ページ弱あり、読みはじめるには勇気が要りそうな分量であるが、開いてみてその懸念は去った。10章から成り立っていて、それぞれの項目が非常にコンパクトにまとまっている。どこから読みだしても、問題ない。スムーズに内容に入り込むことができる。
2015年12月より、ストレスチェック制度が労働者50人以上の事業所の義務になったことは既に周知されていることである。メンタルヘルス対策が行われてから、面接指導が産業医の先生方の職務の大半を占めていると伺っている。ストレスチェックが始まってからは、ますます産業医の職務が面接指導にシフトしていくと思われる。
現在、厚生労働省において「産業医制度の在り方に関する検討会」が開催されている。長い歴史のある産業医制度ではあるが、職場環境や社会情勢の変化が著しく、産業医の職務そのものを見直す時期にきていると推察される。しかし、やはり3管理は基本であろう。事業所により濃淡はあるとは思うが、産業医の役割は、労働者の健康管理である。治療と就労の両立支援も、今後、産業医の重点的な職務となる。労働者の職場環境を熟知している産業医にしかできない仕事である。
この書籍の中には、「学校における健康管理と産業医」という項目があり、学校保健を担当している者としては、非常にありがたい。教職員の中に、メンタルヘルス不調者が多いことは、よく知られている。ストレスチェックが始まり、一次予防が推進されることを、願ってやまない。
この書籍は産業医になろうとする医師はもちろん、現在産業医をしている医師が、ふと疑問を持ったときに調べることのできる辞書のような役割を持っていると思う。常に手元に置き、必要なときに開けばすぐにヒントや答えがみつかり、非常に役立つ書籍になろう。

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