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カラー図解 人体の正常構造と機能 第7巻 血液・免疫・内分泌〈第3版〉

高度な内容をやさしく学べる画期的な教科書

定価:6,696円
(本体6,200円+税)

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立ち読み

著: 山本一彦(東京大学教授)
松村讓兒(杏林大学教授)
多久和陽(金沢大学教授)
萩原清文(JR東京総合病院主任医長)
判型: A4変型判
頁数: 112頁
装丁: カラー
発行日: 2017年02月25日
ISBN: 978-4-7849-3224-5
版数: 第3版
付録: -

シリーズ累計20万部突破! 待望の改訂版

人体の構造と機能を臓器別全10巻に編集したシリーズ。解剖学・生理学の高度な内容をやさしく学べる教科書として評判を呼び、シリーズ総発行部数は20万部にのぼります。第3版は、最新の知見に基づいて内容を更新するとともに、さらに読みやすく、わかりやすい教科書をめざしました。

◆図解を中心とした構成  フルカラーの図解を中心に構成したビジュアルな紙面。どの教科書よりも図が豊富でわかりやすいとの評価をいただいています。
◆見開き完結  ひとつのテーマが見開きで完結するよう編集。重要事項をコンパクトにまとめてあり、読みやすく理解しやすい。
◆解剖・組織・生理の連携  図解に沿ってマクロ・ミクロの構造を学び、その構造がどのような機能を果たしているのか、そしてその構造や機能を支えている物質は何かを、順を追って学習できるよう構成しました。読み進めていくうちに、各臓器の構造と機能のつながりが実感できます。

目次

【血液・免疫】

血液の組成
血液の45%は細胞成分で,そのほとんどが赤血球である

造 血
血液細胞は骨髄でつくられる
すべての血液細胞は共通の幹細胞から分化する

物質輸送;赤血球
赤血球はヘモグロビンの入った柔らかい袋である
エリスロポエチンは酸素需要に応じて赤血球の産生を調節する
赤血球は約120日で寿命を終え,破壊される
赤血球膜上の抗原が血液型を決める

止血機構;血小板と血漿
血管壁,血小板,凝固因子が協同して出血を止める
凝固系と線溶系のバランスが血栓の成長と溶解を調節する

生体防御(1)食細胞と自然免疫
好中球とマクロファージは非特異的生体防御の主役である
好中球は真っ先に感染局所に動員される
補体は食細胞の貪食を助けるとともに,それ自身殺菌作用を持つ
炎症は,生体防御反応を肉眼レベルの現象としてとらえたものである

生体防御(2)リンパ球と獲得免疫
リンパ球は体内を循環しながら,抗原との出会いを待つ
体液性免疫と細胞性免疫が補い合って,さまざまな抗原に対処している
B細胞は,抗原特異性の異なる数億種類の抗体を作ることができる
T細胞の活性化には,抗原認識とともに第2のシグナルが必要である

生体防御(3)免疫の異常
過剰な免疫応答により組織が傷害されることをアレルギーという
自己免疫疾患は,自己寛容の破綻した状態である

生体防御(4)リンパ器官
粘膜面は常に外来抗原にさらされており,MALTがその侵入を防いでいる
組織に侵入した抗原はリンパ節で捕捉され,抗体が産生される
白脾髄は抗体を産生し,赤脾髄は古い赤血球を破壊する
T細胞は胸腺で分化・成熟する

[基礎知識]
アラキドン酸カスケードとその産物
自然免疫と獲得免疫
臨床免疫の全体像
MHC(主要組織適合遺伝子複合体)
サイトカイン


【内分泌】

内分泌系の概観
ホルモンはきわめて微量で生理機能を調節する

視床下部と下垂体
視床下部と下垂体は神経内分泌を行う機能単位である
下垂体ホルモンの分泌機構は,前葉と後葉で大きく異なる
視床下部ホルモンは内分泌系の最上位ホルモンである
下垂体前葉ホルモンは,末梢内分泌腺からのホルモン分泌を促進する
成長ホルモンは,脳を除くすべての組織の成長を促進する

甲状腺・副甲状腺(上皮小体)
コロイドを満たした濾胞上皮が甲状腺ホルモンをつくる
甲状腺ホルモンはチロシンとヨウ素から合成され,コロイド中に貯えられる
甲状腺ホルモンはほとんどの組織に作用して代謝を亢進させる
PTHは活性型ビタミンD3,カルシトニンとともに血漿Ca2+濃度を調節する

副 腎
副腎は発生起源と機能の異なる2種類の組織からなる
副腎皮質はステロイド分泌細胞,髄質はカテコールアミン分泌細胞からなる
副腎髄質の分泌するアドレナリンは,交感神経の興奮と類似の作用を及ぼす
副腎皮質ではコレステロールから3種類のステロイドホルモンがつくられる
糖質コルチコイドは代謝を調節し,ストレスに対抗する
電解質コルチコイドは腎集合管でのNa+再吸収を促進し体液量を維持する

性腺,松果体
性ホルモンは,副腎皮質・精巣・卵巣において共通の経路で合成される

[基礎知識]
細胞内シグナル伝達系

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序文

 私たちの身体をつくっている組織は,体内の海に浸った状態にあり,その海からの贈り物によって生命活動を営んでいる。つまり,大海に浮かぶ小島のように,組織たちは海から送られてくる栄養や酸素などの生活物資を受け取って活動している。
 これに対し,本書でとりあげた血液リンパ系や内分泌系は少し様子が違う。もちろん,他の組織と同じように最初はひとかたまりであるが,ある段階になると,さまざまな形となって体内の海に飛び出していく。そして,世界を股にかける船乗りのように全身を駆けめぐり,必要とされれば速やかに目的地にとんでいく「頼りになる味方」として働くのである。多細胞生物では,個々の細胞は互いに協調する必要があるが,このための細胞間情報伝達を中心的に司っているのが内分泌系である。
 このように,血液リンパ系や内分泌系には「体内を巡って働く」という共通性があり,いずれもこれに適した特徴を備えている。赤血球は,酸素を運ぶという目的のために核を捨ててヘモグロビンを抱えているし,リンパ球は速やかに血管外に出て免疫応答に働くため,身軽な姿で全身を巡る。また,ホルモンは,いつ必要とされても十分な効果を発揮できるよう常に全身に広がり,そのホルモンに対する受容体を持つ標的細胞にのみ特異的に作用する。本当に「よくできている」としか言いようがない。
 しかも,彼らはやみくもにさまよっているわけではなく,その活動も驚くほど綿密にコントロールされている。抗原提示から免疫応答に至る過程やリンパ球のホーミング,止血機構や老化赤血球だけが処理される仕組み,そして標的細胞にのみ作用するホルモンの受容体システム,フィードバック機構による適正なホルモン分泌量の維持等々,考えれば考えるほど緻密な機構には「生命の神秘」どころか「神々しさ」さえ感じられる。
 何故こんな素晴らしい仕組みができたのかは,永遠の謎かもしれない。しかし,その謎を解明したいと思うのも人間に与えられた宿命であろう。本書を通じ,少しでも多くの読者が血液リンパ系や内分泌系の神秘を感じ,私たちと一緒にその謎に思いを馳せていただければと願っている。

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