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運営の極意(?) ─研究科長をやって学んだこと(下) [なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(94)]

登録日: 2016.09.08 最終更新日: 2025.09.20

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

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その代わりといっては何だが、妥当だと判断したときは、新しいルールの設定やルールの改変をおこなった。これは③の予防原則にもつながることだ。嫌われようとも、例外を認めないというのは、長期的に見るとかなり大事なことだと考えている。

五つ目は、優先順位を決めて行動する、だ。結局、自分で決めることができるのは、自分の時間の使い方しかありはしない。どうしても出なければならない場合は別として、不義理は覚悟の上で欠席させてもらう会合が結構あった。スミマセンでした。

最後は、どんなことでも楽しくやる。イヤな仕事であっても、やらねばならぬ時はやらねばならぬのだ。イヤイヤやっても楽しくやっても、かかる時間は同じ。それどころか、楽しくやったほうが速く感じる。それなら、ウソでもいいから、おもろいと思い込んだほうがお得ではないか。

こうやって並べてみると、以前から漠然と思っていたことが、この2年間に先鋭化されただけのような気がする。あたりまえのことながら、役職についたところで人間というのはさして大きくは変わらない、いや、変われない、ということなのだろう。

どんどん嫌われる方向に向かってしまったのではないかという心配は残るけど、まぁ、そこはまけといたってください。

なかののつぶやき
「この4月から十数年ぶりでゼミを開講しました。お題は『本の読み方を身につける』で、いろいろな学部の新入生10人との読書会です。こちらが刺激をもらえるのではないかとわくわくしてるこのごろです」


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