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添付文書改訂 トスフロキサシンの副作用に腎性尿崩症[医療安全情報UpDate]

No.4906 (2018年05月05日発行) P.20

登録日: 2018-05-07

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  • 厚生労働省は19日付で、下掲の医薬品6成分について、国内・海外における副作用症例報告の集積状況を踏まえ、添付文書を改訂するよう、日本製薬団体連合会に指示した。
    このうち、ニューキノロン系抗菌薬トスフロキサシントシル酸塩水和物の経口剤(商品名:オゼックス、トスキサシンなど)については、「重大な副作用」の「急性腎障害、間質性腎炎」の項に、腎性尿崩症に関する注意を追記し、定期的に検査を行うなど十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止するよう求める。

    ■「マリゼブ」などに類天疱瘡の副作用を追記
    2型糖尿病に用いるDPP-4阻害薬のオマリグリプチン(同:マリゼブ)、トレラグリプチンコハク酸塩(同:ザファテック)、サキサグリプチン水和物(同:オングリザ)については、「重大な副作用」の項に類天疱瘡に関する注意を追記する。水疱、びらん等が現れた場合には、皮膚科医と相談し、投与中止などの適切な処置を取るよう求める。

    ■「キイトルーダ」に硬化性胆管炎の注意を追加
    切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌などを適応症とする免疫チェックポイント阻害薬のペムブロリズマブ(同:キイトルーダ)については、「重大な副作用」の「肝機能障害、肝炎」の項に硬化性胆管炎を追記し、患者の状態を十分に観察した上で異常が認められた場合には投与中止等の処置を行うよう求める。
    また、ヘアリーセル白血病などに用いる代謝拮抗薬のクラドリビン(同:ロイスタチン)には、「重大な副作用」の項に、進行性多巣性白質脳症(PML)に関する注意を追加する。同剤による治療期間中および治療終了後は、意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺・四肢麻痺)、言語障害、視覚障害等の症状に注意して患者の状態の観察を十分に行い、これらの症状が現れた場合はMRIによる画像診断と脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止するよう呼び掛ける。

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