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自己炎症症候群の診断について【主に臨床症状と遺伝子検査による】

No.4900 (2018年03月24日発行) P.52

下山久美子 (松医科大学第三内科免疫・リウマチ内科)

井田弘明 (久留米大学医学部呼吸器・神経・膠原病内科教授)

登録日: 2018-03-27

最終更新日: 2018-03-19

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  • 不明熱患者における自己炎症症候群が最近注目されていますが,どのような患者で疑う必要があるのでしょうか。また,診断はどのように行うのでしょうか。
    久留米大学・井田弘明先生にご教示をお願いします。

    【質問者】

    下山久美子 浜松医科大学第三内科免疫・リウマチ内科



    【回答】

    自己炎症症候群は,繰り返す全身性の炎症をきたす症候群で,多くは発熱がみられ,関節,皮膚,腸,眼,骨などの部位の炎症を伴います。症状としては,感染症や膠原病に類似していますが,病原微生物は同定されず,また,自己抗体や抗原特異的T細胞も検出されません。外国の疾患と考えられていましたが,わが国における症例報告や疫学調査などから,予想外に患者数が多く,臨床医にもかなり認知されてきました。特に臨床の場では,3大不明熱(感染症,悪性腫瘍,膠原病)につぐ,第4の不明熱として注目されています。

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