株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

ギラン・バレー症候群の前向き研究【多施設共同研究により,ギラン・バレー症候群(GBS)の予後や重症度を予測する因子が明らかとなってきた】

No.4900 (2018年03月24日発行) P.48

山岸裕子 (近畿大学神経内科)

登録日: 2018-03-21

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ギラン・バレー症候群(GBS)は,急性単相性の免疫介在性ニューロパチーであり回復の良好な例が多いが,中には急性期に人工呼吸器を必要とする症例や,後遺症の残る例も存在し,臨床像や臨床経過は多様である。2012年にInflammatory Neuropathy Consortium(INC)とPeripheral Nerve Society(PNS)による多施設共同国際的前方視的観察研究であるInternational GBS outcome study(IGOS)が始動した1)。これは,GBSの臨床経過と予後を規定する臨床的・生物学的因子を明らかにすることを目的としている。

わが国では,軸索型GBSやフィッシャー症候群の発症頻度が欧米諸国よりも高いことが知られ,疫学的・遺伝的背景が欧米諸国とは異なる可能性が考えられてきた。そこで,わが国における多施設共同研究を開始し,後方視的に症例を解析し,同時に前方視的な症例集積を行っているところである。

これまでのところ,欧米で提唱された予後予測因子であるmEGOSやΔIgG,呼吸筋障害を予測する因子であるEGRISなどは,後方視的解析により,わが国の症例にも有用な予測因子となることが明らかとなっている。オールジャパンの体制でわが国におけるデータを得て,わが国オリジナルのデータに基づいた診療ガイドライン改訂につながることが期待される。

【文献】

1) Jacobs BC, et al:J Peripher Nerv Syst. 2017;22 (2):68-76.

【解説】

山岸裕子 近畿大学神経内科

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連求人情報

関連物件情報

もっと見る

page top