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1年生は定員増前の1.8倍、5年生も1.4倍に迫る【医学部留年率】

No.4898 (2018年03月10日発行) P.16

登録日: 2018-03-06

最終更新日: 2018-03-06

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「各医学部は今まさに、あるべき試験について頭を悩ませている」と話す福島氏

全国医学部長病院長会議は5日の会見で、「医学生の学力に関するアンケート調査」の結果を公表した。2016年度の医学部留年率を入学定員増開始以前と比べると、1年生は約1.8倍となり、5年生も約1.4倍まで上昇したことが明らかとなった。

調査結果によると、各学年の在籍学生数の推移を経年把握できる53校を対象に、2007年度以前の留年者数平均を100とした場合の16年度の留年率をみると、1年生は181.8%(前年度163.6%)、2年生は136.5%(同127.9%)、3年生は113.8%(同103.0%)、4年生は119.2%(同135.6%)、5年生は134.1%(同124.4%)、6年生は100.3%(同103.6%)となっていた。

調査を取りまとめた同会議ワーキンググループの福島統座長(慈恵医大)によると、低学年の留年率の高さは以前から指摘されており、2年生では覚えるべき基礎医学系の情報量の急増、1年生では医師を志すモチベーションを保てない学生の増加が一因とみられる。今回、前年度から10ポイント程度上昇した5年生については「臨床実習の早期化の影響かもしれない」(福島氏)という。一方、共用試験(CBT、OSCE)の平均点や国家試験合格率に影響はみられず、医学生の知識レベルは十分に獲得されていることが示唆された。

調査の自由記載欄には、2020年度に予定される大学入試改革を見据え、医学部入試について「学力偏重、一発勝負の試験を改めるべき」「多様な学校や生徒に対する機会をより拡充すべき」などの意見が寄せられた。これに関して福島氏は「入学段階で幅広い人間性の医師を確保できる試験が求められている」と強調した。

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