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【他科への手紙】救急科→外科一般・小児科

No.4886 (2017年12月16日発行) P.55

佐藤信宏 (新潟市民病院救急科医長)

登録日: 2017-12-13

最終更新日: 2021-01-07

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  • いつも大変お世話になっております。今回は、小児の軽症頭部外傷と創処置について、少しでもお役に立てればと思い、手紙にさせて頂きます。

    小児の軽症頭部外傷や創処置は、小児救急において最も頻度が高い外傷の1つですが、内因性を得意とする小児科の先生方、成人の外因性を得意とする一般外科の先生方にとって、診たくないけど診ざるをえない患者たちだと思います。

    小児の外傷を診た際に大切なのが、虐待の除外です。病歴が取りにくいことが多いですが、保護者の目撃がある場合は受傷状況が自分の頭の中でイメージできるくらいに詳細な病歴聴取が必要です。また、身体所見は、服を脱がして全身を診察し、不自然な打撲痕や火傷の跡がないか確認して頂けたらと思います。

    小児の頭部外傷で、悩ましいのが頭部CTを行うべきかどうかという問題です。じっとしていられないという問題もありますが、最近では放射線被ばくによる発がんリスクが報告されています。頭部CTの適応については、イギリスのNICEガイドラインや米国のPECARNルールなどが参考にでき、意識障害や痙攣、頭蓋底骨折が疑われる場合などにCT適応があると記載されています。

    残り632文字あります

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