感染症科の先生方にはいつも大変お世話になっております。特に循環器領域においては、感染性心内膜炎などの治療に際して、先生方の治療方針に対する忍耐強く熱い想いにより、患者さんがより良い方向に向かうことが多いと感じています。
感染症科の先生に一番ストレスなのは、経食道心エコー(TEE)を循環器内科に依頼しなければいけないことかもしれません。ただ、以前よりガイドラインにもあるように、経胸壁心エコーで診断がつくようなものをあえてTEEを施行する必要はないということで、最近はなんでもTEEという流れではなくなってきていると思います。さらに最近の画像検査の質向上により、他の循環器疾患でもいくつかの診断方法を組み合わせることが多くなっているのと同様に、TEE以外にもSPECTや4D-CT、MRIなどいくつかのモダリティを組み合わせながら、感染性心内膜炎を診断するような方向性になってきているようにも感じます。
もちろん人工弁感染疑いの場合など、TEEと手術はセットであるという既定路線は揺るがない部分があるのですが、診断のみではなく、治療も含めて患者の希望を含めるといくつものオプションを一緒に考えなければいけない時代が来たように感じます。感染性心内膜炎は多領域にわたりますので、ぜひ今後とも共同しての治療が継続できればと思います。
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