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日医・横倉会長が世界医師会長に就任、医療を「世界の社会的共通資本に」

登録日: 2017-10-14

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米国シカゴで開催されている世界医師会(WMA)総会で13日(現地時間)、日本医師会の横倉義武会長が第68代WMA会長に就任した。来年10月にアイスランドのレイキャビクで開催される次回総会までの1年間、世界112の国・地域の医師会を束ねる。日本人のWMA会長就任は、武見太郎元日医会長(第29代)、坪井栄孝元日医会長(第52代)に次ぐ3人目。

横倉氏は就任挨拶で、世界トップレベルの健康長寿を実現した日本の医療システムを世界に発信し、「世界中の人々の幸福の実現に貢献していきたい」との決意を表明。また、経済学者の宇沢弘文氏の言葉を引用し、医療を「世界全体の社会的共通資本」とすることを理想に掲げ、WMAの前進を誓った。

横倉氏は1944年生まれの73歳。福岡県医師会会長、日医副会長などを経て、2012年4月に日医会長に就任し、現在3期目を務めている。WMA会長就任は昨年10月に台北で開催された総会で決定していた。就任決定以降、特にアフリカ諸国の医師会から、公衆衛生の確立やユニバーサル・ヘルス・カバレッジに向けた取り組みへの支援を要請する声が届いているという。

9月にはアジア大洋州医師会連合(CMAAO)の会長にも就任し、東京で開かれた総会で、終末期医療を巡る議論を取りまとめ、積極的安楽死に否定的な意見を集約している。

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