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【他科への手紙】神経内科→皮膚科

No.4868 (2017年08月12日発行) P.47

林 祐一 (岐阜大学医学部附属病院神経内科・老年内科講師)

登録日: 2017-08-11

最終更新日: 2017-08-07

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  • 皮膚科の先生方にはいつもお世話になっております。当科では抗痙攣薬を用いることが多く、副作用の薬疹で困る例もございます。先日は抗痙攣薬使用中に生じたdrug-induced hypersensitivity syndrome(DIHS)/drug reaction with eosinophilia and systemic symptoms(DRESS)の症例を併診して頂き、ありがとうございました。症例は重症の脳炎で、抗痙攣薬により痙攣のコントロールはつきましたが、被疑薬であったため中止しました。先生方のご協力のもと、重篤な状態からなんとか患者を生還させることができました。いずれの抗痙攣薬も副作用に薬疹があり、新たな抗痙攣薬の投与には躊躇していましたが、幸い抗痙攣薬を追加しなくても痙攣が生じることなく、脳炎も治癒しましたのでほっとしています。

    一方で、皮膚科の先生方からは帯状疱疹に関連した神経障害の診察を依頼されることが多くなっています。先日は、帯状疱疹性髄膜脳炎をご紹介頂きました。この高齢患者は、話しかけなければ昼でも寝てばかりいるということが問題でした。家族は「年齢のせいではないか」と言っておられましたが、診察してみると軽度の意識障害(傾眠)が出現していました。

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