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高齢者の多剤投与対策でガイドライン作成を【厚生労働省検討会】

No.4865 (2017年07月22日発行) P.14

登録日: 2017-07-19

最終更新日: 2017-07-20

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厚生労働省の「高齢者医薬品適正使用検討会」(印南一路座長)は14日、高齢者の内服薬の多剤服用に関する適正使用ガイドライン(GL)を作成する必要性を指摘した中間取りまとめを大筋で了承した。厚労省は2019年春をメドにGLを策定する予定。

中間取りまとめでは、服用薬剤が6剤以上になると薬剤関連の有害事象の頻度が高くなる傾向があることなどを紹介し、医薬品適正使用推進対策の基礎となる十分なエビデンスを蓄積する必要性を指摘。具体的には、「高齢者への適切な用法・用量の根拠となる薬剤学的エビデンス」「内服薬の多剤服用と副作用増加等との直接的な関係を示すデータ」などの収集・分析を求めた。

その上で、高齢者の薬物動態等を踏まえた投与量の調整(止めどき、減らしどき)や、多剤服用時の副作用の防止に向け、「国レベルでの包括的な高齢者の内服薬の多剤服用に関する適正使用GLを作成する必要がある」と強調。その際に検討する薬効群として、経口血糖降下薬、循環器用薬、認知症治療薬、睡眠導入薬、抗不安薬、抗菌薬を列挙。さらに、急性期、回復期、入院、外来、在宅など医療現場の特徴に応じた薬剤数調整・処方変更の考え方などを整理すべきとしている。厚労省は同日、GL作成のためのワーキンググループの設置を提案し、了承された。

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