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24時間採尿で栄養状態把握と生活習慣病予防を【家森幸男氏】

登録日: 2017-06-15

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家森幸男京大名誉教授は12日、全国公私病院連盟の定時総会で講演し、「24時間採尿による栄養摂取状態の把握や対策で生活習慣病を予防する取り組みを広げていきたい」と強調した。

家森氏は、世界60地域以上を調査し、大豆や魚介類を摂取する地域では生活習慣病のリスクが低いことを明らかにしたことで、多くの受賞歴を持つ。

講演では、日本人の平均寿命(約83歳)と健康寿命(約73歳)に10年の開きがあることを問題視。脳卒中や骨折による寝たきりとインフルエンザによる肺炎が、健康寿命を縮めていると指摘した。厚生労働省が「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」(2013年)で、健康寿命延伸に向け今より10分多く身体動かすことを推奨した「プラステン」になぞらえ、食育指針の「健康寿命プラステン」を提唱。健康寿命延伸の妨げとなっている「食塩過剰」「カルシウム不足」「免疫低下」を予防するため「大豆・魚・野菜・海藻・ヨーグルト(乳製品)」の摂取を推奨し、特に「適塩で3年、大豆・魚で7年、健康寿命を延伸できる」と強調した。

その上で、24時間採尿で栄養摂取状態を把握する重要性を指摘。セルフチェックを踏まえて行う食育は、「知識のワクチン」として生活習慣病予防に役立つと強調した。

家森氏はまた、厚労省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」が、1日の食塩摂取目標量を男性8g、女性7gと定めていることについて、「自分が何g摂取しているのか、誰も知らない」と指摘。24時間採尿による栄養調査が広まれば、セルフチェックが簡単になると説明した。さらに今後取り組みたいこととして、学校健診での尿検査を用いた栄養調査を挙げ、学校給食から食生活を改善していくことに期待を寄せた。

家森氏はナトリウムの害を打ち消す野菜の摂取方法について、「生野菜はカサが多く、思うほどカリウムは摂れない」として、蒸し野菜を勧めた

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