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訪問看護を受ける精神科患者の介護保険と医療保険の優先順位は?【精神科訪問看護指示書による訪問看護の場合は,65歳以上であっても医療保険が優先】

No.4860 (2017年06月17日発行) P.65

永田智子 (慶應義塾大学看護医療学部教授)

登録日: 2017-06-14

最終更新日: 2017-06-13

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  • 精神科訪問看護指示書により訪問看護を受けている患者が要介護認定を受けた場合,介護保険と医療保険のどちらを優先すればよいのでしょうか。同時利用はできるのでしょうか。認知症の場合や精神科以外の疾患の要介護認定の場合など,ご解説をお願いします。

    (神奈川県 K)


    【回答】

    一般的に,介護保険対象者においては,在宅サービスの利用にあたって,医療保険より介護保険が優先されます。しかし,2014年の診療報酬改定により,精神科訪問看護指示書によって実施する訪問看護については,65歳以上の高齢者(介護保険対象者)であっても医療保険による訪問看護となりました。

    精神科訪問看護は,精神疾患のある利用者とその家族が対象です。認知症のある利用者の場合は精神科訪問看護の対象とならないので,介護保険での対応になります。一方,精神科疾患を有しながら他疾患により要介護認定を受けたが,精神科訪問看護指示書による訪問看護を継続して受ける場合は,医療保険からの精神科訪問看護を受けることになります。この場合,他の在宅サービスは介護保険サービスを利用することが可能です。

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