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筋炎関連自己抗体の種類とその臨床的解釈と治療への応用【治療法の選択等には役立つが,現時点では疾患標識マーカーとして考えるのが妥当】

No.4857 (2017年05月27日発行) P.56

本村政勝 (長崎総合科学大学教授/長崎大学客員研究員)

鈴木重明 (慶應義塾大学医学部神経内科専任講師)

登録日: 2017-05-24

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  • 最近,筋炎関連の自己抗体がたくさん報告されています。そのほとんどが病原性自己抗体ではないようですが,これらの自己抗体の結果をどのように解釈し,治療に応用したらよろしいでしょうか。慶應義塾大学・鈴木重明先生にご教示をお願いします。

    【質問者】

    本村政勝 長崎総合科学大学教授/長崎大学客員研究員


    【回答】

    炎症性筋疾患(筋炎)は,免疫学的機序により筋線維が障害される疾患の総称です。筋炎は様々な病態機序を背景に持つ疾患の集合体であり,臨床症状,筋病理,自己抗体の3つの側面から病型分類が可能です。筋炎の症例中30~50%で様々な自己抗体が同定され,これまでは「筋炎特異的自己抗体」と他の膠原病でも検出される「筋炎関連自己抗体」の2つに大きくわけられてきました。

    自己抗体の結果から,筋炎の診断,病型分類,予後の推定,治療法選択など有用な情報を得ることが可能になります。その対応抗原の多くが蛋白の翻訳・合成,遺伝子の修飾,転写因子など,重要な生命現象に関わる酵素や転写因子であることが知られています。しかし,自己抗体が筋炎の直接的な病態に関係するというデータはなく,現時点では疾患標識マーカーとして考えるのが妥当と言えます。

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