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原発再稼働の判断、「科学的な議論が重要」【米山新潟県知事】

No.4852 (2017年04月22日発行) P.12

登録日: 2017-04-17

最終更新日: 2017-04-19

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医師、弁護士の資格を持つ米山隆一新潟県知事が16日、原発問題をテーマにした全国保険医団体連合会(保団連)の会合で講演し、原発再稼働に関して、「科学的かつ事実ベースの議論を重ねて結論を出すことが重要」と述べた。再稼働については「現時点ですべきでない」との考えを強調した。

講演で米山氏は、「当初は原発反対ではなかった」とした上で、福島第一原発事故の処理費用が70兆円に上るとの試算を知り、原発維持の方針に懐疑的な考えへ転じたと説明。「1970~2010年の40年間で、日本は8兆kwh(の発電量)で80兆円程度の電力を生み出したが、1回の事故処理に70兆円かかる。もう1回事故が起これば、日本は財政的にもたない」と指摘しつつ、人口減少に伴う電力需要の低下や、技術革新による天然ガス、太陽光などの発電コストの低下を挙げ、「(原子力発電は)絶対必要なものとは言えない」と述べた。

電力会社所有の原発に対する自治体首長の権限を巡っては、法律家の間でも見解が分かれているが、米山氏は、新潟県が東京電力と交わした協定書の存在を指摘。「協定書で県による原発への立入検査の権限が認められており、結果に基づき安全でないと判断した場合には停止を要請できる」と説明した。

再稼働判断の条件については、「福島第一原発事故の発生プロセスや、事故が起こった場合の健康・生活への影響を科学的に検証できなければ、安全な避難計画は作れない」とし、「それが確立できない限り再稼働すべきでない」と述べた。

米山氏は元放射線科医。昨年10月の知事選で原発再稼働反対を掲げ当選

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