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発熱と多関節痛を主訴に受診した36歳女性 [キーフレーズで読み解く 外来診断学(146)]

No.4847 (2017年03月18日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

横川大樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

鋪野紀好 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

李宇 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

大平善之 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2017-03-17

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    受診11日前に発熱(40℃)と多関節痛を自覚。一旦改善したが,1週後に関節痛の再燃と血球減少(WBC 2600/μL,Hb 7.4mg/dL)を指摘されたため当科を紹介受診した。1時間程度の朝のこわばりがある。以前より鉄欠乏性貧血を指摘されている。同居家族(両親,夫,9歳の長女,6歳の次女)は健康。

    身体診察では,体温37.3℃,脈拍88回/分,血圧126/71mmHg。瞼結膜に貧血と,後頸部・鼠径部に有痛性リンパ節腫脹が数個みられる。両側の手指関節,手関節,膝関節,足関節,足指関節に自他動時痛を認める(図1)。

    一般血液・生化学検査の結果は,WBC 4300/μL,Hb 7.9mg/dL,網赤血球3.6%(基準値0.7〜1.7),MCV 69.1fL,Fe 242μg/dL(基準値40〜162),フェリチン 98.1ng/mL(基準値12.0〜60.0),C3 39mg/dL(基準値65〜135),C4 15mg/dL(基準値13〜35),CH50 21.0mg/dL(基準値30.0〜50.0),CRP 0.2mg/dL,抗核抗体陰性。

     研修医の診断:全身性エリテマトーデス(SLE)

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