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抗癌剤「ザルトラップ」などが近く承認へ 【医薬品第二部会】

No.4842 (2017年02月11日発行) P.10

登録日: 2017-02-06

最終更新日: 2017-02-06

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厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は3日、3成分5品目の医薬品の承認を了承した。3月にも正式に承認される見通し。このうち、サノフィの「ザルトラップ点滴静注100mg・200mg」(一般名:アフリベルセプト ベータ〔遺伝子組換え〕)は「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」を対象疾患とする抗癌剤で、腫瘍における血管新生を阻害し腫瘍増殖を抑制するVEGF阻害薬。臨床上では、セカンドライン以降の治療選択肢と位置づけられ、オキサリプラチンを含む化学療法歴を有する患者に用いる。

富山化学工業の「オゼックス細粒小児用15%」(一般名:トスフロキサシントシル酸塩水和物)は、適応菌種への「肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)」の追加が了承。小児のマイコプラズマ肺炎の治療では、マクロライド系抗菌薬が第1選択薬とされているが、近年の耐性菌の増加を踏まえ、『小児呼吸器感染症診療ガイドライン2011追補版』(日本小児感染症学会)では、マクロライド系抗菌薬が無効の肺炎に対しては、同剤またはテトラサイクリン系抗菌薬が選択肢の1つとされている。

セルジーンの「レブラミドカプセル2.5mg・5mg」(一般名:レナリドミド水和物)は、「再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫」(ATLL)の効能追加が了承された。同剤はサリドマイドの誘導体として創製された抗癌剤で、これまでに「多発性骨髄腫」「5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群」への適応が承認されている。なお、同剤を巡っては、入院患者への誤投与事例が続発したため、適正管理手順が改定される。

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