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骨粗鬆症患者のBP製剤休薬で顎骨壊死が予防できるの? 【まとめてみました】

No.4776 (2015年11月07日発行) P.12

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-02-09

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  • 骨粗鬆症や癌治療に用いられるビスフォスフォネート(BP)の副作用とされている「顎骨壊死」(ONJ)。
    BP関連ONJに対して、日本骨代謝学会、日本骨粗鬆症学会、日本歯科放射線学会、日本歯周病学会、日本口腔外科学会は『ポジションペーパー』(2012年版)を作成し、注意喚起している。それによると、経口BP服用者における発生頻度は年間0.85/10万人。発生機序は不明だが、BPと異なる作用機序の骨吸収抑制剤でも報告され、破骨細胞の骨吸収抑制作用が関与していると推測されている。
    さらに、ONJの予防法は「確立されていない」としながらも、ONJのリスク因子の1つに、抜歯などの侵襲的歯科治療や口腔衛生不良を挙げ、BP投与中の骨粗鬆症患者の侵襲的歯科治療については、投与期間が3年以上、あるいは3年未満でも糖尿病やステロイド服用など他のリスク因子があり、骨折リスクが高くない場合は「休薬が望ましい」とし、休薬期間は「3カ月程度」を推奨。あわせて、「事前の口腔管理の徹底がきわめて重要」と強調した。
    しかし、BP投与中の歯科治療を巡っては、医師、歯科医師の間で一部見解の相違があり、患者がその板挟みとなるケースもあるようだ。

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