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一括法で何が変わる?(4):医療事故調査制度のGL研究班が始動─「個人の責任追及につながる仕組みではない」

No.4711 (2014年08月09日発行) P.11

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-03-27

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医療事故調査制度の具体的運用方法を定めるガイドライン。その議論を進める西澤寛俊全日病会長は、今回の事故調査制度について「個人の責任追及につながる仕組みではない」と強調する。

来年10月にスタートする医療事故調査制度の具体的な運用方法・手順について、厚労省はガイドラインで定める方針で、現在、ガイドライン案の検討が厚生労働科学研究班によって進められている。
研究班は今年4月から始動。毎月2〜3回の頻度で開催し、10月の中間取りまとめ後に意見募集を行い、3月までに研究報告書を厚労省に提出。その後、厚労省が正式にガイドラインを作成するスケジュールだ。研究班代表を務める西澤寛俊全日病会長に話を聞いた。

─全日病は2008年の「医療安全調査委員会設置法案(仮称)大綱案」に反対していたが、今回、研究班の代表になった理由は。

大綱案では、個人の責任追及や第三者機関から警察に届け出る仕組みがあったので認めなかったが、今回は、その点が見直された。
厚労省から代表を要請された時には驚いた。医療事故はシステムによる部分が多いので、医療機関の管理者に責任があり、その点で病院団体はこの問題に積極的に取り組む必要がある。重責なので悩んだが、患者さんが安心して医療を受け、医療者も安心して医療を提供する仕組み作りは我々の使命なので、引き受けた。メンバーは厚労省と相談して医療界・患者団体・法曹界の代表者を選定した。

─調査報告書は訴訟に使用される可能性がある。報告者の「非懲罰性」の担保が必要だ。

非懲罰性の担保は当然のこと。この制度の目的は原因究明・再発防止で、個人の責任追及ではないので、医療チームが全員、起きた事象を正確に話すことが一番大事。私は大綱案に反対していた人間なので、今回の制度でも、個人の責任追及につながる仕組みを認めるつもりはない。

─今後の議論の見通しは。

医療の安全性と質の向上を図るために、非常に重要な制度であるという、基本的認識の部分で合意できている。
患者さんにより安全な医療を提供するために、医療提供側は原因究明と再発防止に真摯に取り組むという覚悟を見せる必要があるだろう。





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