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【人】齋藤加代子さん「遺伝カウンセリングも治療薬開発もやり遂げたい」

No.4768 (2015年09月12日発行) P.14

齋藤加代子 (東京女子医大遺伝子医療センター所長)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-02-13

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  • 齋藤加代子さん(Saito Kayoko)

    東京女子医大遺伝子医療センター所長

    1952年福島県生まれ。1976年東京女子医大卒、80年同大大学院修了。99年同大小児科教授。2001年同大遺伝子医学分野教授、04年同大遺伝子医療センター所長。女性医師・研究者支援センター長なども務める。

    「遺伝カウンセリングも治療薬開発もやり遂げたい」

    年間で延べ2700人を超える遺伝性疾患の診療と遺伝カウンセリングを行う。筋ジストロフィーをはじめとする筋・神経系疾患を抱える患者と家族が、全国から外来を訪れる。「診断の結果、赤ちゃんを産むか否かという重大な選択にも立ち会います。私たち医療側は多職種チームで、患者さんと赤ちゃんにとって最良の選択を共に考えます」

    診療の一方で力を注ぐのが、脊髄性筋萎縮症(SMA)の治療薬研究。SMAは脊髄の運動神経細胞の病変により、乳幼児期に体幹・四肢の筋肉が十分に発達しない疾患。齋藤さんはSMAの遺伝子診断法を国内で初めて確立したが治療薬はなく、歯痒い思いをしていた。

    現在、遺伝子を活性化する既存薬を用いた医師主導治験の1回目を終えたところ。まったく座れない状態から座れるようになった患者も確認され、「今後の結果にも期待できます」と目を輝かせる。これとは別に、遺伝子機能の変化を促す分子標的薬を用いた、企業主導の国際共同治験にも参加している。

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