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(1)高齢者のせん妄[特集:せん妄─予防と改善の試み]

No.4935 (2018年11月24日発行) P.28

樋口文宏 (山口大学医学部附属病院精神科神経科講師)

中川 伸 (山口大学大学院医学系研究科高次脳機能病態学講座教授)

登録日: 2018-11-26

最終更新日: 2018-11-21

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高齢者はせん妄をきたしやすい

せん妄予防に非薬物療法的介入は有効である

せん妄予防への薬物療法的介入としては,ベンゾジアゼピン系薬剤はせん妄リスクがあること,メラトニン受容体作動薬やオレキシン受容体拮抗薬は予防効果があることが挙げられる

せん妄治療への薬物療法的介入においては,抗精神病薬を含めた薬剤を適切に使用する必要がある

せん妄は,発症すれば機能的予後や生命予後が悪くなるため,発症予防が重要である

1. 高齢者のせん妄

せん妄は,身体疾患により惹起される精神や行動の障害であり,日常臨床において頻繁に遭遇する。せん妄は,何らかの身体疾患あるいは全身状態の変化に伴い,一般的には急性に発症する。動揺性の経過をとることが多く,軽度から中等度の意識障害を認め,様々な認知機能障害や精神症状を伴う。表1に,米国精神医学会編「精神疾患の診断・統計マニュアル第5版(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 5th edition:DSM-5)」におけるせん妄の診断基準を載せる1)。せん妄の多くは可逆性であり,適切な対応により数日~数週間で改善するが,早期に治療介入をしなければ原疾患の治療が困難になり,また衝動的行動により事故につながることもある。

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