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研修医べからず集

指導医が研修医にイエローカードを出すのはどんなとき?

定価:2,420円
(本体2,200円+税)

在庫切れです

編集: 日本医事新報社( )
判型: 新書判
頁数: 168頁
装丁: 単色
発行日: 2002年10月20日
ISBN: 4-7849-4230-0
版数: 第1版
付録: -

全国160余りの施設の指導医が寄せてくれたアンケート回答(研修医に是非注意してもらいたいこと)を基本編、外来編、病棟編、当直編に分類し、まとめました。 具体的アドバイスや貴重なメッセージをべからず劇場(4コマ漫画)と一緒に楽しく読み進むうちに、医師の「あるべき姿」が見えてきます。読みやすくコンパクトな新書判です。初期研修に入る前に一読されることをお勧めします!

目次

第一章 基本編
一 研修医はいかなる状況においても落ち込むべからず
二 生涯の戒めとして「患者さんのために医者がいる」のであって、「医者のために患者さんがいる」のではないことを銘記すべし
三 患者さんは人生の先輩であることを忘るべからず
四 医療はサービス業、サービス業の基本は挨拶
五 信頼は言葉遣いや態度から
六 身だしなみには人一倍気をつけて
七 チーム医療の中での自分の立場をわきまえよ
八 コメディカルスタッフに学ぶべし
九 患者さんへの説明やコメントには十分な配慮を
十 診ても言うまい、語るまい
十一 検査データは二の次、まずは患者さんをよく診よ
十二 未熟さを補うものは、真摯な態度,誠意,情熱のみ
十三 身体で覚えろ
十四 指示を待つだけでなく、自ら考えよ
十五 実技研修の権利を主張するべからず
十六 「私の専門外」というセリフは禁句
十七 困ったときは先輩に聞くべし
十八 ペース配分を誤るな

第二章 外来編
一 外来での印象が病院全体の評価につながることを忘るべからず
二 傍観者になるべからず
三 患者さんをよく観察すべし
四 患者さんをリラックスさせよう
五 時間厳守は最低限のマナー
六 患者さんに不安を抱かせるような言動をしない
七 丁寧に問診し冷静に分析すべし
八 訴えを聴いてあげるだけでよくなることもある
九 予診は迅速に、カルテは正確に
十 具合の悪い患者さんを型どおりに扱わない
十一 一人で解決しようとするべからず
十二 パターンに当てはめてよしとするな
十三 患者さんのデリケートな部分への配慮を
十四 上級医に引き継ぐまでは責任を持て
十五 診察中の医師と患者は真剣勝負,何人も侵すべからず
十六 診療終了後にすべきこと

第三章 病棟編
 一 出会いが肝心
 二 病棟の一日の動きを理解しよう
 三 毎日患者さんの顔を見よう
 四 話し上手より聴き上手になれ
 五 現場でよく見て,学ぶべし
 六 背伸びをせず正直に
 七 患者さんのすべてを把握すべし
 八 患者は急変するものと心得よ
 九 自信がなければ上級医に確認せよ
 十 先輩もはじめはただの人,あなたもきっとうまくなる
十一 手術は実践の場であり,練習の場ではない
十二 手術や検査の前には,十分な説明で患者さんを安心させる
十三 患者さんとの距離の取り方に気をつけて
十四 ナースとの連携プレーに慣れよ
十五 病棟でのプライバシーに配慮して
十六 スケジュール管理ができてこそプロ
十七 プレゼンも大切な訓練の場

第四章 当直編
一 最悪の状況だからこそ、患者さんへのいたわりを
二 眠くても頑張れ
三 目の前の病態にとらわれず、落ち着いて基礎疾患の有無を確認せよ
四 患者さんを安心させるために適切な説明を
五 一見軽症にみえる急患は要注意
六 自分の実力以上のことをしない
七 経験豊かなナースの意見は重い
八 当直時間帯を無為に過ごすな
九 当直中は専門医としてではなく、一般医として働いていることを忘るべからず
十 電話で済ませず、自分の目で確かめよ
十一 先輩の診断・治療を鵜呑みにするな
十二 検査を面倒がるな
十三 明日できることは今日するべからず
十四 当直先では一歩引いて謙虚になれ
十五 当直医は現場のコーディネーターたれ
十六 地域のネットワークを大事に
十七 緊急処置は難しい顔をして行え

研修医べからず劇場 目次
其の一  患者さんにうちとけてもらうためには
其の二  おばあさんって誰のことなのさっ
其の三  そ、その言葉遣いは…
其の四  任せてほしいと言われても
其の五  困ったときにはホウレンソウ?
其の六  よく観察することはいいことだけれど
其の七  「ほほえみ」は何にも優る薬である
其の八  一に辛抱、二に辛抱
其の九  患者さんの身になってはみたけれど
其の十  ここが僕のスイートホーム
其の十一 二人ともどこにいるのよー
其の十二 ブラックジャックへのはるかな道のり
其の十三 嗚呼、悲しき哉、研修医
其の十四 そう言いたい気持ちはわかるけれど
其の十五 …ってことは、僕のことならいいわけ?
其の十六 患者さんは抱えている。いろいろな背景を…
其の十七 一体、この顔をどうすればいい?
其の十八 みんな、そうやって一人前になりました
其の十九 更けゆく当直の夜に
其の二十 簡単なことが一番難しい

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序文

「研修医べからず集」は、現在の月刊『junior』の前身『日本醫事新報ジュニア版』において、第365号(平成9年8・9月合併号)〜第368号(平成9年12月号)の4号にわたって掲載されたものである。本特集は、全国160余りの施設で研修医を指導している先生方にアンケート(「研修医に是非注意してもらいたいこと」を具体的に記入)を依頼し、編集部に寄せられた135通もの回答を、基本編、外来編、病棟編、当直編に分類しまとめている。
「研修医べからず集」の掲載後、月日がたってもバックナンバーなどの問い合わせがあり、「この内容を是非、単行本化してほしい」との現場の指導医の先生方からの要望が多く寄せられているという。その反響の大きさを聞くと、「研修医(社会人)としてどんな心得をもって医療現場に臨み、研修に臨むべきか」という、医学部の授業だけではなかなか学びにくい「ことがら」が、改めてこの特集によって浮き彫りにされたように思われる。
確かにその内容は、研修医が医療現場において直面するさまざまな問題への回答ともなっており、この本を発刊することは、研修医・指導医の両者にとって益するところ大であろう。この本を手に取ることにより、いずれ研修医となる医学生はもちろん、現在既に研修医として医療現場に身をおいている医師にとっても、改めて社会人としての心得や、医師としての自覚を再認識していただけるものと思う。
多忙な先生方がご厚意で寄せて下さったこれらの貴重なアドバイスが、研修医のよき導きとなることを切に願っている。

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科教授 奈良信雄

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