株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

すべての医療従事者が知りたい!医学系研究、論文投稿上のQ&A

定価:3,672円
(本体3,400円+税)

数量

カートに入れる

立ち読み

編著: 浅井隆(獨協医科大学越谷病院麻酔科教授)
編著: 廣田和美(弘前大学大学院医学研究科麻酔科学講座教授)
編著: 山蔭道明(札幌医科大学医学部麻酔学講座教授)
判型: B5判
頁数: 184頁
装丁: 2色刷
発行日: 2017年08月20日
ISBN: 978-4-7849-4635-8
版数: -
付録: -

「研究」をただ行うだけではなく、研究結果を正式に公表、すなわち学術雑誌の論文として出版することで初めて「医療の進歩」となります。
しかし現実問題として、研究を施行したり論文を書いたりするのは容易でないと思っている人が多いようです。また多忙な医療従事者は研究施行の倫理規定や論文投稿の規定が変わっていてもすぐに気がつけないことがあります。
そこで本書では、「医療従事者が抱く疑問、見落としてはならない要点」を、英語医学雑誌の編集長や編集委員を務める編著者たちによってQ&A方式で端的にまとめました! 項目はすべて、すぐに使える実践的な内容となっております!
せっかく論文を投稿しても「倫理規定が守られてないため雑誌掲載ができない」と判断されてしまうのはもったいないことです。詳細に決められている最新の倫理規定や投稿規定を効率よく把握して、雑誌掲載される論文投稿の方法を確認するためにも、ぜひとも本書をご活用下さい!

目次

第1章 医学系論文の意義を知ろう!
Q 1 なぜ論文を書く必要があるのですか?─医療従事者の場合
Q 2 なぜ論文を書く必要があるのですか?─基礎研究者の場合
Q 3 論文による最近の医学の進歩にはどのようなものがありますか?
Q 4 日本における臨床研究の現状はどうなっていますか?

第2章 論文,雑誌について知ろう!
Q 5 医学系雑誌にはどのような種類がありますか?
Q 6 査読制度とはどのようなものですか?
Q 7 雑誌の質はどのように決まりますか?
Q 8 雑誌はどのような構成になっていますか?
Q 9 医学系論文にはどのようなものがありますか?
Q 10 論文はどのような構成になっていますか?
Q 11 論文の抄録(要旨)とは何ですか? どのような役割がありますか?
Q 12 引用文献とは何ですか? どのような意義がありますか?
Q 13 文献の表示法はどのような仕組みになっていますか?

第3章 研究計画前にすべきことを知ろう!
Q 14 研究のテーマはどのように見つればよいですか?─臨床研究編
Q 15 研究のテーマはどのように見つればよいですか?─基礎研究編
Q 16 研究を企画する前には何をしておけばよいですか?
Q 17 どのように文献検索をすればよいですか?
Q 18 どのように欲しい論文を入手すればよいですか?
Q 19 研究費用の獲得先にはどのような種類がありますか?
Q 20 科学研究費などを獲得する秘訣は何ですか?
Q 21 研究をする資格は何かありますか?
Q 22 論文は英語と日本語,どちらで書くのがよいですか?
Q 23 どのように投稿する雑誌を選択すればよいですか?

第4章 研究計画の立て方を知ろう!
Q 24 研究に際して知っておくべき法律,規定は何ですか?
Q 25 指針の対象となる研究とその種類にはどのようなものがありますか?
Q 26 研究開始前に施行しておかなければならない項目は何ですか?
Q 27 どのような研究に対して倫理審査委員会の審査が必要ですか?
Q 28 倫理審査委員会による迅速審査はどのような場合に依頼できますか?
Q 29 研究計画書に必要な主な項目は何ですか?
Q 30 インフォームド・コンセントはどのように取るべきですか?
Q 31 インフォームド・アセントとは何ですか? どのような場合に必要ですか?
Q 32 評価項目とは何ですか?
Q 33 研究対象者数はなぜ事前に決める必要があるのですか?
Q 34 研究対象者数はどのように決めるのですか?
Q 35 研究開始前に決めておくべき統計事項は何ですか?
Q 36 研究の登録とは何ですか? どこに登録すべきですか?

第5章 研究の仕方を知ろう!
Q 37 データは何を収集・記録・保存しておく必要がありますか?
Q 38 研究の変更をする場合に必要なことはありますか?
Q 39 データはどう解析すればよいですか?
Q 40 データの保管の仕方などにルールはありますか?
Q 41 どのような行為が不正行為となりますか?

第6章 論文作成の仕方を知ろう!
Q 42 投稿規定は読む必要がありますか?
Q 43 医学雑誌編集者国際委員会(ICMJE)の出す勧告文(旧統一投稿規定)とは何ですか?
Q 44 CONSORT声明とは何ですか? どのような場合に必要ですか?
Q 45 コクラン共同計画とは何ですか? どのような論文を書くときに必要ですか?
Q 46 誰が論文の著者となれますか? 順番はどのように決めますか?
Q 47 論文の「タイトル」はどのように決めればよいですか?
Q 48 論文の「抄録」には何を書けばよいですか?
Q 49 論文の「はじめに」には何を書けばよいですか?
Q 50 論文の「方法」ではどの程度詳しく書くべきですか?
Q 51 論文の「結果」では何を書けばよいですか?
Q 52 論文の「考察」では何を書けばよいですか?
Q 53 論文の図表はどのようなときにつくればよいですか?
Q 54 過去に出版された図表を用いることは可能ですか?
Q 55 剽窃(ひょうせつ)とは何ですか? どの程度でそう判断されますか?
Q 56 利益相反とは何ですか? どのような場合に申告する必要がありますか?

第7章 論文の投稿の仕方を知ろう!
Q 57 論文はどのように投稿するのですか?
Q 58 カバーレターとは何ですか? 何を書けばよいですか?
Q 59 投稿論文が雑誌編集部に届いたことをどうすれば確認できますか?
Q 60 編集者と査読者の違いは何ですか? それぞれどのような役割を持ちますか?
Q 61 雑誌編集者に返信する場合のコツは何ですか?
Q 62 著作権譲渡文書とは何ですか? 提出する必要はありますか?
Q 63 二重出版,二重投稿とは何ですか? 何に注意すればよいですか?

もっと見る

閉じる

序文

はじめに

近年の医療の進歩は目覚ましいものがあります。その中でもヒトゲノムの塩基配列の全解明や,iPS細胞(人工多能性幹細胞)の開発およびその再生医療の臨床応用などが画期的な進歩として挙げられます。これらの研究はもちろんながら綿密な計画と,科学的に信頼性の高い研究法と解析法を用いて行われたから臨床に役立つ結果が得られたといえます。しかしこれらのような研究がなされただけでは医学の進歩はありません。これらの研究結果が正式に公表,すなわち学術雑誌の論文として出版されて初めて医療が進歩します。
医師,看護師,理学療法士,臨床検査技師などの医療従事者,そして薬物や医療器具の開発チームなど,様々な分野で活躍している者は皆,日々よりよい医療を提供しようと努力しているはずです。そして,少しでも医療を改善することができたと判断した場合,その改善法を論文で公表することは医療従事者としての責務と言えます。しかし現実には,研究を施行したり論文を書いたりするのは容易でないと思っている人が多いようです。また,近年に科学不正が続けて発生したこともあり,研究施行上の倫理規定や論文投稿時の規定が次々と策定,改訂されているため,“忙しい”医療従事者が現時点での必須事項を漏れなく把握し, 遵守するのは困難だ,という話をしばしば聞きます。さらに,苦労して論文を書いて投稿しても,雑誌への掲載が拒否されてしまうこともあります。そして雑誌編集者には,「投稿した論文がなぜ雑誌掲載とならなかったのか?」という問い合わせが著者から送られてくることが増えてきています。
本書の編者は,英語医学雑誌の編集長および編集委員で,日々投稿されてくる多数の論文の雑誌掲載の可否の判断をしています。その判断基準は主に研究テーマが臨床に役立つものかどうかですが,中にはテーマがよい研究についての論文であっても,“研究方法がよくないために結果の信頼性が低い”や,“「有意差なし」となっているが研究対象者の数が少なすぎるので有意差を見落としてしまっている”などの理由で雑誌掲載不可の判断をせざるを得ないことがあります。さらに,ここ数年に特に“残念だ”と思うことは,“倫理規定が守られてないため雑誌掲載ができない”という判断を下さねばならないことがしばしば発生していることです。
これらの経験から,「すべての医療従事者が知りたい! 医学系研究,論文投稿上のQ&A」という本を出版することにしました。本書は,“忙しい”医療従事者が抱くであろう,「そもそもなぜ論文を書く必要があるの?」「雑誌や論文はどのような種類があり,どう読めばよいの?」「研究施行上必要な規定は何?」「効率的な論文作成と投稿法は?」などの素朴な疑問に対して,Q&A方式で回答を示す構成になっています。各疑問に対しては,主に雑誌編集委員の方々に,見落としてはならない要点を端的に書いて頂いたので,すぐに使える実践的な内容となっているはずです。またQ&A方式なので,自分が知りたいと思う箇所から読むことが可能です。

本書により,医療の進歩に少しでも貢献したいと思っている皆さんが,今や詳細に決められている最新の倫理規定や投稿規定を効率よく把握して,雑誌に掲載される論文を投稿して下されば,と願っています。

2017年8月
浅井 隆,廣田和美,山蔭道明

もっと見る

閉じる

関連書籍

関連記事・論文

関連求人情報

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top