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臨床医のための免疫キーワード110

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著: 矢田純一(東京医科歯科大学名誉教授)
判型: B5判
頁数: 272頁
装丁: 2色刷
発行日: 2017年07月28日
ISBN: 978-4-7849-3069-2
版数: 4版
付録: 電子版付き

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■免疫チェックポイント阻害薬など、新たなキーワードを加えて全面改訂!

■「耳にしたことはあるけれども、どういうものかはよくわからない」―そんな言葉が多い免疫学の基礎的事項からトピックスまで110項目を集め、すべて図表付きで解説しています。

■ 分厚い免疫学の教科書を読む暇はない多忙な臨床医でも、気軽に読めます。

■通覧すれば免疫学の流れが理解できるよう構成されており、知識の整理にも役立ちます。

診療科: 基礎医学 免疫学

目次

第Ⅰ章 リンパ球
1. 獲得免疫と自然免疫 
2. 自然リンパ球(ILCs) 
3. B1細胞とB2細胞 
4. CD4+T細胞のサブセット(Th1細胞・Th2細胞・Th3細胞・Th9細胞・Th17細胞・Th22細胞・Tr1細胞・TFH細胞・Treg細胞) 
5. γδT細胞 
6. 自然T細胞(innate T cell) 
7. NK細胞とNKレセプター


第Ⅱ章 自然免疫
1. 病原体関連分子パターン(PAMPs)に対するレセプター(PRR) 
2. Toll様レセプター(TLR) 
3. 危険(傷害)関連分子パターン(DAMPs) 
4. M1細胞・M2細胞 
5. マクロファージによる死細胞の処理 
6. Fcγレセプター 


第Ⅲ章 抗 体
1. T細胞非依存性抗原 
2. 完全抗原・不完全抗原 
3. 免疫グロブリンのクラススイッチ 
4. IgGサブクラス・IgAサブクラス 
5. 移行抗体と児の感染防御,免疫病 


第Ⅳ章 抗原認識
1. 抗原レセプターの遺伝子再編成 
2. T細胞の抗原認識 
3. 共刺激シグナル 
4. 樹状細胞 
5. 抗原提示 
6. プロテアソームと抗原提示 
7. スーパー抗原 


第Ⅴ章 免疫応答
1. 接着分子 
2. リンパ球のホーミング 
3. 免疫学的シナプス 
4. 熱ショック蛋白(HSP)と免疫応答 
5. オートファジーと免疫機能 
6. リンパ球の細胞傷害作用 
7. 細胞質顆粒の内容放出機序 
8. アポトーシスとネクローシス 
9. リンパ球の機能とレチノイン酸 
10. 免疫学的記憶とメモリーB細胞・メモリーT細胞 
11. 腸内共生菌の免疫系への効果 
12. 免疫系の老化 
13. 免疫機能の性差 


第Ⅵ章 リンパ組織
1. リンパ濾胞・胚中心 
2. 脾辺縁帯と免疫 
3. 粘膜関連リンパ組織 


第Ⅶ章 補 体
1. 補体の活性化経路 
2. 発作性夜間ヘモグロビン尿症 
3. 遺伝性血管神経性浮腫 


第Ⅷ章 サイトカイン
1. インフラマソームとIL-1β,IL-18の分泌 
2. IL-17と炎症 
3. Ⅰ型インターフェロンの抗ウイルス作用 
4. インターフェロンγと免疫応答 
5. 腫瘍壊死因子(TNF-α) 
6. ケモカイン 
7. BAFF・APRILとB細胞活性化 
8. TGF-βと免疫応答 
9. IL-10と免疫応答 


第Ⅸ章 感染防御
1. 抗微生物ペプチド 
2. ウイルス防御の免疫機構 
3. 細菌防御の免疫機構 
4. 食細胞と活性酸素 
5. ウイルスの免疫回避機構 
6. カンジダ防御の免疫機構 
7. マラリア原虫防御の免疫機構 


第Ⅹ章 免疫不全症
1. 重症複合免疫不全症 
2. X連鎖リンパ増殖性症候群(XLP) 
3. 高IgE症候群 
4. 慢性粘膜皮膚カンジダ症 
5. マイコバクテリア易感染性疾患 
6. 自然免疫系の不全症 
7. 自己炎症性疾患/周期性発熱症候群 
8. AIDSにおける免疫異常 


第Ⅺ章 免疫制御
1. レギュラトリーT細胞 
2. 免疫制御細胞 
3. T細胞の正の選択・負の選択 
4. 自己反応性B細胞の非働化 
5. 免疫トレランス 
6. 経口トレランス 
7. miRNA,アンチセンスと免疫応答 
8. 活性化T細胞のフィードバック分子 
9. 活性化誘導細胞死 


第Ⅻ章 アレルギー
1. Ⅰ型アレルギーの機序 
2. 自然型アレルギー性炎症 
3. 遅発アレルギー反応 
4. アレルギーによる組織リモデリング 
5. クラスⅡ食物アレルギー 
6. マスト細胞の活性化 
7. マスト細胞活性化の制御 


第ⅩⅢ章 自己免疫疾患
1. 自己免疫疾患発症のToll仮説 
2. 隔絶抗原・潜在抗原と自己免疫反応 
3. レギュラトリーT細胞と自己免疫反応 
4. 補体と自己免疫疾患 
5. 外来性抗原による自己免疫反応誘導 
6. 刺激抗体による疾患 
7. 多内分泌腺性自己免疫症候群(APS/APECED) 
8. 1型糖尿病・2型糖尿病と免疫 
9. クローン病の成因 
10. 抗リン脂質抗体症候群 


第ⅩⅣ章 腫瘍免疫・移植免疫・生殖免疫
1. 腫瘍の免疫回避機構 
2. 移植片対腫瘍効果・移植片対白血病効果 
3. 超急性移植拒絶反応 
4. 妊娠の維持とリンパ球 


第ⅩⅤ章 免疫学的検査・予防・治療
1. 感染症の診断と抗体測定 
2. 血液型と同種赤血球凝集反応 
3. リンパ球刺激試験 
4. 人工抗体 
5. イムノアドヘシンと免疫疾患の治療 
6. 癌のミサイル療法 
7. 感染防御機構とワクチン 
8. アジュバント 
9. 癌ペプチドワクチン 
10. 免疫グロブリン大量療法 
11. 腫瘍の免疫チェックポイント阻害療法 
12. キメラ抗原レセプター(CAR)遺伝子導入T細胞による腫瘍の治療 

索 引

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序文

第4版の序

免疫学で使われる用語で臨床にかかわるもののうち,話題性の高いもの,新しく知られるようになったもの,聞いたことはあるが内容がよく理解されていないもの,有名であり機序が詳しく明らかにされたものを紹介したいというのが本書の目的である。
免疫学は進歩の速い分野であり,他分野との関連も幅広い。1999年に初版を刊行以来,それに呼応するべく,新しく知られたもの,事象がより解明されたものなどを加え改訂してきた。その中には,“自然リンパ球”,“自己炎症性疾患”,“オートファジー”など新しく生まれた概念のものもあった。前版から4年を経た現在,注目を集めている“癌治療のための免疫チェックポイント阻害薬”なども加える必要性を感じたし,既述のものについても,その後の知見の蓄積を反映させたい思いもあった。そこで,今回第4版を出版させて頂く次第となったわけである。
なぜそうなのかを理解して頂くため,多少専門的な記載となった部分もあるが,機序を知って頂いたほうがより理解が深まると考えたからである。本書が日常の診療の上でお役に立てば幸いである。

2017年初夏 著者

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